『ニューロマンサー』と『長いお別れ』

 [読書]懐古的読書


 『ニューロマンサー』、ケイスとモリイの関係ですが、たしかに言われてみるとそこも「マトリックス」に似ていますね。「リローデッド」以降で明らかにされるザイオンの文化も『ニューロマンサー』にかなり近い気がします。あの小説は文体も含めかなり独特ですが、私も大好きです。

 『長いお別れ』については……あまりこの種の話題について語る言葉を持ちません。その時のムードやそれまでの経緯、駆け引きの結果によって抱く感情というのは私を愛しているわけではなかったという言葉のとおりかもしれません。それはそれとして、あの拒絶はマーロウの姑息な自己欺瞞でもあるというお話には強く共感しました。