2014-01-01から1年間の記事一覧

『屍者の帝国』、再読

『屍者の帝国』、再読を終えた。終盤、円城塔の伊藤計劃への思いが、ワトソン博士へ向けられたフライデーの独白のうちに、にじみ出るというのではない、溢れていた。円城が自らをフライデーになぞらえてワトソン博士たる伊藤を追悼していることがすぐに理解…

ドイツの、合理性に反するかのような高度の精神性

池田信夫 blog : アウシュヴィッツのあとで詩を書くことは野蛮である記事の内容をきちんと理解したとはいえないのだけど、関連して想起したこと。ドイツの合理性、ホロコーストに対してさえも発揮される合理性。その一方で、例えばエンデ、あるいはシュタイ…

トマスとして期待しながら

イエス・キリストに会ってから信じても遅くないのでは: 極東ブログ を読んだ。 最後の「復活のイエス・キリストは、そうして死を信じる人間の絶望にユーモアをもたらす。」という1文が、そこまでの文脈との関係でよく理解できなかった。 これは非難ではない…

珍説 お湯張り時(どき)

お風呂を沸かすとき、ボタンを押すと「お湯張りを、します。」 というアナウンスが流れる。 お湯張りという言葉が自分の普段使う語彙にはあまりないので、そのアナウンスを聞くと少し新鮮に感じる。ときどき、「おゆはり」という音から、『椿説弓張月(ちん…