最近読んだ本・買った本


 先ほど[はてな][レビュー]参加中の「はてなリング」について(お知らせ)という記事を書きましたが、この機会に最近読んだ本や購入した本の中から何冊かメモ程度に書いておきます。

最近読んだ本

  • 斉藤啓一『ブーバーに学ぶ』

ブーバーに学ぶ―「他者」と本当にわかり合うための30章

ブーバーに学ぶ―「他者」と本当にわかり合うための30章

 「ブーバーに学ぶーばー ばーぶーばーぶー」

 などとくだらないことをいつも思い浮かべる。ブーバーの略歴やブーバーが触れた思想のおおまかなところを把握するのに役に立ったが、ややニューエイジ?的な思考がブーバー自身の考えか斉藤啓一*1の解釈か今の私にはまだ区別がつかない。より知的刺激に満ち含蓄に富んだ、ブーバー自身の『我と汝』を繰り返し読みたい。

我と汝・対話 (岩波文庫 青 655-1)

我と汝・対話 (岩波文庫 青 655-1)

 などと書いていたらまた時間がなくなってきたのでこの後ごく短く。

考えるヒント (3) (文春文庫)

考えるヒント (3) (文春文庫)

君たちはどう生きるか (岩波文庫)

君たちはどう生きるか (岩波文庫)

 タイトルが大仰すぎて損している。少し昔の軽いお話としてたいへんおもしろい。もちろん軽いお話にとどまらない。

最近買った本

現人神の創作者たち

現人神の創作者たち

 創作者 はやりの言葉で クリエイター(五七五)
 絶版のほう。

  • ヒルティ『眠られぬ夜のために』

眠られぬ夜のために

眠られぬ夜のために

 昼も読みます。ヒルティだけに!

世界史の誕生─モンゴルの発展と伝統 (ちくま文庫)

世界史の誕生─モンゴルの発展と伝統 (ちくま文庫)

 改めて。歴史というのは切り取り方、視点によっていくらでも……というのは厳密には間違いで、やはり“より妥当な理解”というのはあると思う。そうした理解への接近のために。

悪について (岩波新書)

悪について (岩波新書)

 悪というのはおよそこういうもの、と括れるんじゃないか……とこの前お風呂でふと思った内容を忘れてしまった。
 人からその場でアドバイスを求められたとき、たまに私はあからさまな冗談口調で「もっと素直に……」「感じるままに……」「自分を信じて……」と言うけど、本気でそうとしか思わない人は、悪(という概念)の存在に見て見ぬふりをしていると思う。「自然が一番」という言語化されない大前提の存在は日本教の特徴、みたいなことを山本七平が書いていた(表現は違ったと思うけど)。
 素直に・感じるままに・自分を信じて行われた重大犯罪はたくさんあるだろう。たとえば(抵抗しない)児童に対する性犯罪の正当化主張にもなる。こうした口吻にきちんと対峙するだけの論理を組み上げておかないといけないと思う。


 そのほか、橋本治のとか専門書とか。


 最近でなく前に読んだままのは上に挙げていません。たとえば『大仏破壊』とか。

大仏破壊 バーミアン遺跡はなぜ破壊されたか

大仏破壊 バーミアン遺跡はなぜ破壊されたか

 これ、小説のように興味深く読めました。余裕があれば改めて書きます。

*1:いつも通り、敬意による呼び捨てです