What’s ALS? for meを拝読して


 はてなブックマーク経由で何回も言うけど病人や障害者は労働している - What’s ALS for me ?という記事を発見して、What’s ALS? for meというWebサイトを少し読ませていただきました。実在の方たちのものらしき名も多々登場するので少し迷ったのですが、紹介させていただこうと思います。

 ALSとは、はてなダイアリーキーワードにも説明がありますが、筋萎縮性側索硬化症という難病の略称です。


 弱者という存在*1や死を前提とした生*2についてどう受け止めるか、その生をどう生きていくかは人間にとって普遍的な課題ですが、これらを観念的に考えるのではなく、よりそのテーマが顕在化し鋭く突きつけられた現場で実感と照らし合わせながら考えている方の貴重な記録として私は理解しました。
 また単に実感から来るつぶやきにとどまらず、関連する論考も紹介されていたりして濃密で知的な刺激を受けるテキストとなっています。これからも読ませていただこうと思っています。

 結果としての政治的な立ち位置は私と異なるかもしれませんが(よくわかりません)、個々の論点について理解を深める資料も多く、助かります。



確実に見えないところで死んでいくのはこの人たちの仲間でまったく弱くもなんともなく見えてしまう障害者たちなんだ
 というような言葉が、反論を封じるためのレトリックや感情的な言説として曲解されるのではなく、事実の叙述として受けとめられるような社会になれば、少しは風通しがよくなるのだろうと感じました。

*1:「弱者と自己規定する一群」を最初から念頭においてのことではなく、「結果的に弱者と分類されるような一人一人」のこと、という道筋で考えています

*2:ここは表現が難しいし、「死を前提とした生」のような言い方だと書き手のajisunさんのお考えからは離れてしまうかもしれませんが