チャリエン2

 夜はチャーリーズ・エンジェル フルスロットルを鑑賞。身近な人が借りてきた。

 言われていたほど物語に破綻が大きいとは思わなかった。ケミカル・ブラザーズの曲から"Raindrops Keep Falling On My Head"(かな?)まで、音楽の引用も好み。映像もまあコスチュームプレイと思って見れば、という限定をつけずとも十二分に爽快。チャリエンの1もそうだったけど、多様な足技が観賞後の身のこなしに影響を与える、アハハ。
 デミ・ムーア、さすがG.I.ジェーン。でも表情をゆがめない方がよりスタイリッシュな悪役として活きた。そしてドリュー・バリモア。ダメ男、そしてダメ男に惹かれる弱さとの訣別?プラス、過去との折り合い、自分探しの物語か。このような単純に楽しい映画でもそういうストーリーになるという、アメリカにおける必然性と同時代性。
 エンジェル(天使)ではなく神になりたいというデミのセリフなど、まあアメリカ自身も自らの弱さと危険について自覚的な気はする。こじつけるなら、ブッシュに投票しなかった半分。ふりかえって日本は自らの弱さを懸命に無視してはいないか、影も自分なのだと認めることを拒否していないかどうか鑑みる必要があるなどと難しい話にするまでもなく楽しい映画でした。あの程度ならエロさとグロさもまったく許容範囲。

 ただ少し話を戻すと、余韻が醒めて思うに、エンディングのスタッフロールの少し前、NG集でエンジェルたちが笑いすぎている気もする(そのように編集しすぎということ)。「アッハッハッハ、あーあ」と最後にため息がついていそう。絶えず楽しいことにチャレンジしないではいられない満ち足りなさと一抹の寂しさをも思う、というところで下の記事の『悲しい本』のことを連想しました。いやな過去があっても立ち直って、空元気でもがんばってるドリューが好き。その努力が好き。私は寝ます。