今日の「クローズアップ現代」でスーダンが扱われます

「圏外からのひとこと」の記事で知ったのですが、今日のクローズアップ現代NHKの報道番組)でスーダンの状況が取りあげられるようです。NHK総合、午後7時30分から7時56分まで。

9月28日(火)放送予定
遅れた国際支援 
スーダンで何が〜

120万もの大量難民が発生、国連が「最悪の人道危機」と呼ぶアフリカ・スーダン。10年前のルワンダ危機の再来とささやかれているが、国際社会の支援は遅れている。なぜか?
背景には、今回の事態を引き起こしたスーダンをめぐる複雑な事情がある。難民発生は、反政府勢力を押さえ込もうとするアラブ人民兵が一般市民をも襲撃したために起きたが、スーダン政府自身が襲撃に関与しているのではないかという疑惑もある。政府はそれを否定、逆に国際社会との間で溝を深めている。
一方、スーダンの石油利権を手にしたい各国の駆け引きが、スーダン危機に対する国際社会の足並みの乱れを生んでいるとも言われている。番組では現地から記者の中継もまじえ、最新情勢を紹介する。

このテーマをクローズアップ現代が扱う、それ自体に大きな意味があります(少なくともこれで社会に広く認知されるでしょう)。ただ、もうだいぶ前から続いている危機なので、できれば何ヶ月か早い段階で取りあげてほしかったところではあります(これはクローズアップ現代への期待から言うのですが)。

スーダン・ダルフール危機情報wikiで知りましたが、日本も国連を通じて2100万ドル規模の人道援助(「人道援助」が用語として正確かわかりませんが)を行なうなど、一定の関与をはじめつつあるようです(22日付の外務省プレスリリース参照)。


悲惨な状況は依然続いているものの、少なくとも日本がダルフール地域の人道状況に関する国際社会の深い懸念を共有(上記プレスリリースの表現)しつつあることは率直に良かったと思っています。というよりも、国際社会が深い懸念を抱いていること自体にまだ希望が見える、と思いたい。
ここで希望というのは、現地で既に傷つけられた人が回復していく見込みということだけでなく、人類の(ニュートラルな意味での)「人間性」というものへの、私の個人的な信頼です。

個人と社会の受けた傷は完全には元に戻らないだろうし、既に死んだ人(およそ50万人ともいわれるWikipedia「ダルフール紛争」によれば、2004年8月時点での概算で5万人 - 8万人以上)は生き返らない。しかし、その被害を食い止め、傷をできるだけ癒そうとする大いなる努力も存在する。そのことに希望をおきたい。