専門用語の使い方
専門用語/ジャーゴン/符丁/抽象的な概念を表す言葉/熟していない外来語。こういうものを使った文章が読みづらくまた誤解されやすいのは、
- 書き手が言葉の意味を理解していない
- 読み手が言葉の意味を理解していない
ことが原因かなと思いました。
そして上に挙げたような言葉は、
- 日常用語を使うと意味内容が漠然と広すぎるため、意図する対象をよりピンポイントで指し示すために
または
- 日常用語では形を備えた具体的なものに対象が限定されてしまうため、より広く物事に共通する性質などを指し示すために
使われるのに、(1)本来の意味内容より広くとらえてしまったり、(2)本来の意味内容より狭くとらえてしまったり、また(これが一番問題が起きる原因となると思うのですが)(3)少しずれた範囲の意味内容としてとらえてしまったりしやすい。
「てにをは」の崩れをも招きやすいというのは以前書いた通りです。
今回はシニフィアン/シニフィエ、レアリア、ベン図という言葉を使って表現したほうがわかりやすかったかもしれないし、逆にわかりにくかったかもしれない。
頭を良くみせようと思ったら、わかりにくい単語を並べまくればいい。しかしそうやって相手(と自分)をけむにまいても(=韜晦しても)、はったりをかましても、残るのは暗い充足感。よく見かけるけど私はその感覚は欲しくない。ただただ情報を与え、また受け取りたい。
おいしく盛りつけた料理を差し出し合いたい(おいしさには色々ある)。
自分の運用能力を超えた道具を振り回そうとするより、じっくり自分の運用能力を高めたいと思っています。最近古典を読み漁っているのはそういう気持ちの現れかも。