梅原猛の現代日本社会への嘆きがものすごい

 なぜか前回の更新分がはてなアンテナに上ってこないので更新しておきマス大山


 この前朝日新聞に載っていた梅原猛*1の文章が凄まじかったので、ちょっと感想みたいなものを書いてみたいんだけど、あまりに凄まじいので書き方に迷っています。

 どう凄まじかったかというと、うーん、たとえば脱税した人に対して「人間として不適格者」とか。

 脱税にそこまで言うのがすごい。

 梅原猛は「人間中心主義の西欧と違って日本は」みたいなことを同じ文章で書いていたけど、人間である梅原猛が同じ人間の適格を迷いもなく判定して否定しているのがすごい。山本七平のいう日本教では日本こそが人間中心主義らしいけど、人間の価値を人間である自分が判断できるという無意識のうちの前提こそが人間中心主義ではないかと思う。

 そこまで言う人がいるから、「脱税はよくない」程度の言葉が「人間として不適格者」とまで言っているように誤解されて「断罪するな」「上からものをいうな」という反発を招く。だからみんなあんまり何も言わない。

 先日のドロ氏ーとのお話ともかなり重なる。

 あとでもう少し具体的に書いてみたい。

*1:いつものことだけど書いておくと、私が人の名前に敬称をつけていないときは、重大犯罪の犯人とかでない限り、なんというか歴史的な存在とみて、敬意を持って呼び捨てにしています。たとえばモーツァルトさんとかいわないし、村上春樹さんとも言わない。
 敬称をつけると自分の人付き合いの延長線上に相手を引きずり下ろしていることにもなるので、それを避けるためにあえて敬称をつけていないというわけです。