ページをいくつか紹介

Site K4(ムツゴロウさんロングインタビュー) これは長いけどおもっしょい。ムツゴロウさんは、好きとか嫌いとかじゃなくてなんかすごいっす。


社会派くんがゆく! RETURNS(社会派くん的「華氏911」観戦記)

 村崎百郎さんのレビューから:

映像を見ていても、俺にはブッシュだけが特別悪いアメリカ人だとはとても思えないのだ。おそらく誰の心の中にもブッシュはいる。アメリカ人に限らず、人は誰も皆、聖人君主でなければどこかにブッシュのような部分を持っているだろう。そして、それはとびきり邪悪な欲望ではない。

 賛同します。自分の中に<悪>を認めたくない人が、他人の中に自分の<悪>を発見して、力の限りその「人」を否定しようとするのだと思う。それは強さでも何でもない。
 (ただ、「聖人君主」ってのは「聖人君子」の明らかな「いいまつがい」(言い間違い)。「君子」ってのは身分が偉い人ではなく、「優れた人間」って意味だしね。ここで紹介するときもいちいち指摘していないけど、この手の言い間違いはネットじゃほんとに多い、多すぎる。私も気をつけています。)

 ページ後半、唐沢俊一さんのレビューから:

世界中の貧困国は、アメリカが強くなければ、すでに自力で生きていくことが出来ないのだ。その原因がどうだったにせよ。ヤクザに犯されてシャブ中にされ、無理矢理情婦にされた女が、そのヤクザに頼らなければ生きていけなくなってしまった状況と同じである。そのヤクザの悪行を警察に通報し、ヤクザが逮捕されて正義が成就したなら、女は今よりさらにみじめな状況に身をおかねばならなくなるのである。いや、それでもなお、自由の身の上がマシだ! という思想を持って世界にメッセージを発しているのがビン・ラディンであり、マイケル・ムーアなのである。

 そのみじめさに耐えるということを強いたくはないな、幻想によりかかって生きていくのも本人の自由(たとえそれを「自由」と呼べないにしても)、というのが最近の考えです。冷たいようだけど、しょせん本人の責任。私が他人に干渉してしまいがちな傾向があることをわかっているからこそ、あえて自戒として。

 ブッシュを落選させても、いや暗殺してもなお、世界情勢は改善されない。そのことがわかっていて、ムーアは自らの矜持たる反権力アイデンティティのために、無知な貧困層を焚きつける。……これって罪なことではないのか?

 無知な貧困層という切り取り方をすればたしかにそうだけど…まあ私が「啓蒙」という損な役回り、困難な立場を引き受けるつもりはありません。もうできる範囲でしか動かない(これも自戒として)。
 ただ、落選だとか暗殺だとかそういう安易な手段ではなく、一人一人が(選挙での投票や、知り合いと話し合うなどの)地道な作業を積み重ねていくことでしか、世界情勢の改善は望めないし、その地道な作業を積み重ねていきたいとは強く思う。

 少し疑問を抱いたのは
ブッシュの政策の多くは民主党クリントンから引き継いだものだし、むしろ、ユダヤ人でカトリックという、ブッシュ以上にイスラエル寄りのケリーが大統領になれば、今よりさらに世界中に民族紛争の火種が撒き散らかされかねない。
 という部分。はたして「多くは民主党クリントンから引き継いだもの」なのかな。ネオコンとの結びつきや伝統的な孤立主義イスラエル寄りという姿勢が何を意味するかという点をちゃんと検証しないと、決めつけることはできない気がする。