促音とか外国語とか


On Off and Beyond: 英語では「っ」や「−」は区別ナシ


えっと、英語的には、ヒーローも、ヒロも同じ発音です。ついでに広尾も。


finalventの日記 - この手の話は多いのだけど英米人が日本語を学ぶ時


日本人自身があまりこのことを意識してないせいか、きちんと弁別的に指導できない。


 上の2つの記事を読んで、ある本の一節を思い出しました。千野栄一『外国語上達法』(岩波新書)、151頁から抜粋しますね。ちなみに以下の引用文中に出てくるFさんというのは、アイヌ語の世界的権威である言語学者とのこと。


その話というのは、Fさんが参加したカナダのインディアンの一言語に関する国際セミナーでのできごとである。
 このインディアンの言語には日本語の促音と呼ばれる種類の音があって、日本語と同じように、この促音があるかないかで別の意味を表すのだそうである。従ってその聞き分けは重要で、さもないと、「あっさり」と「あさり」、「酸っぱい」と「スパイ」の区別ができないというようなことになる。ところが、この区別はFさんを除いた参加者には全く聴きとれなかったらしい。おまけにアシスタントとしてその差を説明していたアメリカ人の研究者まで間違って発音し、インフォーマントのインディアンとFさんは片目をつぶってニッコリしたそうである。

外国語上達法 (岩波新書 黄版 329)

外国語上達法 (岩波新書 黄版 329)

 ちょっと古いかもしれませんが、肩の凝らない、しかもなかなか味わいのあるいい本です。



 そういえば、これも読みかけのまましばらく忘れてたや。

文法 (言語の科学 5)

文法 (言語の科学 5)

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