『イワンの馬鹿』
ふと久しぶりにトルストイを読みたくなった。あとで読むのに便利だと思ってついでにここで紹介しようと思い、青空文庫を探してみると『イワンの馬鹿』があった。
- トルストイ Tolstoi 菊池寛訳 イワンの馬鹿 SKAZKA O IVANE-DURAKE(XHTML版:そのままブラウザで読めます)
本だとこれかな:
- 作者: トルストイ,中村白葉
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1966/01/01
- メディア: 文庫
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ざっと再読。バカは強いなあと思った。あと今、しばらく前に書いた記事モヒカン族 - モヒカンダイアリー「アップル通信」 - 大喜利「裸の王様」を連想した。
記事へのリンクを作成するため上の(「裸の王様」の)記事を数秒見て、もう少し「バカは強いなあ」というセンテンスの意味を開いてみたくなった。
対人関係の諸々のしがらみ、優越感や劣等感を念頭においた種々のソーシャルな配慮から自由な人。持ち物や権力によって自分を飾ろうとする欲望から自由な人。こうした人は、馬鹿にされたという怒りにうちのめされることもなく、他人を見下して快感を味わおうという衝動にかられることもなく、物や権力に振り回されることもないという意味で、とても強い。
まあ、『イワンの馬鹿』の中でも、ミヒャエル・エンデに顕著に(そして過激に)みられるような、資本主義に対する敵視のほのかな匂いのようなものについては、とくに強く共感するというほどの感覚はもたないのだけど(かといって侮蔑するとかいうわけでもない)。原始共産主義的なものは理想郷としてすら想像しづらくなった。ヤマギシズムとかよく知らないけどどうなったんだろう。子供は学校に通えているんだろうか(子供の世代はもういないのかな)。
もともとは『光あるうちに光の中を歩め』とか『靴屋のマルチン』とかないかなあと思って青空文庫をのぞいてみたのだった(後でYuzo's Photo World Quote Page トルストイもちゃんと読んでみよう)。
記事を書いているうちにだんだん話が転がり始めるので、楽しくもあり面倒でもあり。
では、
「神様がお前をお守り下さるように。」